いち新日本プロレスファンの考察

AmazonPrime「有田と週刊プロレスと」を見て新日本プロレスを見始めた、いちファンによるプロレス考察。 内藤哲也/柴田勝頼/ジェイホワイト

ジェイ・ホワイトという完成されたヒール〜2.11大阪大会の感想と考察〜

2.11大阪大会、IWGPヘビー級選手権試合でチャンピオン棚橋弘至を倒し、初戴冠を果たしたジェイ・ホワイト

 

 

 

前哨戦の段階から棚橋の古傷でもある膝に終始ダメージを与えることで棚橋の動きを完全に封じ、完勝した

 

正直大会前からジェイが勝つのではと思っていた

 

そう予想していたプロレスファンは多いのではないだろうか?

 

結果的にはそうなったが、その過程で浮き彫りになったのはジェイ・ホワイトというレスラーの完成度の高さだった

 

 

前哨戦からの考察

暗黒期を支えた棚橋弘至が怪我を乗り越えてやっとつかんだIWGPヘビーのベルト

 

あまりにも感動的なストーリー

 

僕も少なからず感動した一人だ

 

ただそれを保持し続けて欲しいと願うファンが多い一方

 

棚橋の膝の状態は、チャンピオンとして勝つにはあまりにも説得力がないほど悪い状態だった

 

僕のようなプロレスを見始めたファンがわかるレベルで

 

前哨戦から膝の影響で動きが悪かった棚橋を、大きな怪我などを抱えていないジェイが押し切るのは当然の結論とも考えられる

 

ただ試合で光ったのは、フィジカルコンディションの差で押し切るジェイではなく、プロレスの試合のクオリティそれ自体で棚橋を上回るジェイ

 

2.11で光ったジェイのクオリティ

正直、僕にはよく言われる「プロレスのうまさ」というのはまだよく分からない

 

ただ退屈だなと感じてしまう試合があることも事実

 

プロレスのうまさとは試合を盛り上げ観客を引きつける技術なのではないかと、個人的には思う

 

試合前、僕は棚橋ファンでもジェイファンでもなかった

 

しかし試合に釘付けになった

 

序盤で棚橋の膝にダメージを与え一度自分のペースに持って行きながら、

 

中盤以降動けない状態の棚橋ができるスリングブレイド、ドラゴンスクリューなどのペースを奪う技をしっかり受け

 

終盤、棚橋が盛り返しフィニッシュホールドのハイフライフローをかわし、ジェイのブレードランナーで返し勝利

 

うまく伝えられないのは申し訳ないが、ジェイのプロレスが非常にうまいと感動した

 

ジェイのIWGPヘビーの戴冠は感情的には受け入れたくなかったファンも、受け入れざるを得ない説得力のある試合だったのではないか

 

試合後のジェイのマイクの際にブーイング以上に歓声が多かったのがその証明ではないか?

 

 

チャンピオン、そしてヒールとしての振る舞いが完璧な試合後

 

そしてそれ以上に驚きだったのが試合後のジェイのコメントだ

バックステージコメント↓

「俺はずっと前からこのベルトを手に入れる準備はできていた」

「”スポーツエンターテイメント”と呼ばれるあの団体よりも俺が上だということだ」

ROHも新日本ファンも不満だらけだろう」

「なぜお前たちに認めてもらわないといけない?」

「MSGでお前たちの嫉妬にまみれた顔を見るのが楽しみだぜ」

 

 

一夜明け会見↓

「俺がリングに上がることをお前たちに見せてやっている」

「誰が来ようとも防衛する」

「俺に対して憎しみの言葉を述べる人たちを見ると俺は最高にいい気分になる」

「(内藤へ)もしこのベルトを取りに来たいのであればNJCでせいぜい頑張って自分の実力を証明してみせるがいい」

「自分の存在こそがこの団体を世界に拡大していくための資産となる」

「自分自身がベルトを持ちフロントマンとして立っている、これだけで絵になる、これだけで世界規模の団体に新日本を押し上げることは可能だと思う」

 

自分がトップであることの矜持

 

そしてそれを保持し続け、会社を世界規模にするという意思表示

 

ヒールとしてファンの感情的な不満を理解し、不満を受けきるぶ然とした態度

 

ジェイと対峙するのがどのレスラーになるかは分からないが、ヒールのジェイに立ち向かう挑戦者にファンは感情移入しやすくなり、確実に次のIWGPヘビー選手権試合の期待値は上がる

 

どんな形であれファンの心を引きつける、それがレスラーとして正しい姿だ

 

その点においてジェイは素晴らしい

 

今後の展望【まるおの考察】

実際に挑戦するのはNJCを制したレスラーになるのだが、そのレスラーが誰になるか非常に楽しみだ

 

メンバーとして受け入れられたにも関わらず裏切り、そしてジェイがここまで上り詰める踏み台となった(もしくはここまで引き上げてくれた)オカダカズチカ

 

IWGPインターコンチネンタルを奪還する以前から、IWGPヘビーとインターコンチの両方を保持することを表明していた内藤哲也

 

この2人までは挑戦する理由がわかりやすいので、NJC戴冠という新たなわかりやすい理由を生かし、IWGPヘビー戦線に厚みを持たせるのであればオカダ、内藤とは違うレスラーになるのではないか。。。

 

ジェイという完成度の高いレスラーが新たにチャンピオンになったことでもっとプロレスが楽しめる

 

ありがとうジェイ